昨夜、東海道新幹線の走行中の車内で乗客の男(22)が周りの乗客に無差別に切りつけ、止めに入ったと思われる男性が死亡するという痛ましい事件が起こりました
追っていろいろな報道がされると思いますが、現段階では「むしゃくしゃしてた、誰でもよかった」という動機のようで、絶対に許せない凶行です
たまたまその車両には女性の乗客が多かったそうで、被害に合われた男性は「自分が止めなければ」と感じたのかもしれません
勇敢に犯人に立ち向かった方がこのような被害にあわれてしまい、やりきれない思いです
亡くなられた被害男性の方に心からお悔やみ申し上げます
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2015年にも新幹線内でガソリンを撒いて火をつけた事件があり、新幹線の安全性が問われながらも有効な対策が取れなかったということになります
飛行機のように武器や危険物を持ち込めないようにすれば、少なくとも今回の事件は起こらなかった可能性が高いですが、そんなことをすると保安検査などで乗車に膨大な時間がかかってしまいます
現在、数分おきに運行しているダイヤが1時間あたり2~3本になってしまうでしょうから、とても現実的な対策とは言えません
それなら各車両に警備員を配置する方法が現実的で、それもシルバー人材のような「形だけの警備員」ではなく見るからに屈強なプロの警備員を配置するのがよさそうです
理想は自衛官かもしれません。
先日、転売対策や防犯対策のエントリをアップしましたが
その中で「大事なのは諦めて他に行ってもらう」ようにするのが大事だと書きました
これは犯罪者に「目的を達するにはリスクが高すぎる」と判断してもらうよう促すということで、同じ考え方が新幹線にも当てはまると思うんです
今回の事件は「むしゃくしゃしていた」ので「ダレカレ構わず傷つける」のが犯人の目的ですが、乗り込んだ車両の前後のドアにそれぞれ屈強な警備員が立って車内に目を光らせていたとしたら、同じような凶行に走ったでしょうか?
そんな状況なら、武器を隠し持って乗り込んだものの警備員が怖くて何もせずに目的地で降りたのでは?と思うんです
武器を持ったまま列車を降りた犯人が危険なのは変わりませんし「新幹線じゃなければいいのか!」という意見があることも理解できます
ですが、まずは新幹線の安全性を確保することが急務だと思うんです
インフラである新幹線の安全確保は国家の威信に関わることだからです。
新幹線は飛行機と並び長距離移動の要でありながら、発車5分前でも飛び乗ることが出来る「利便性」と、放火事件が起こるまでは乗客の死亡事故を起こしたことがなかった「安全性」が売りです
乗車のために搭乗手続きのような「多大な手間」がかかると利便性が大きく損なわれてしまい、新幹線自体の存在意義に関わってくるんですよね
とはいえ、その利便性の確保が原因で安全性が揺らいでいるのが今の現状なので、ユーロスターのように「空港よりも少し緩い」保安検査が必要な段階に来ているのかもしれません
それをせずに「利便性」と「安全性」を同時の確保するなら、警備員ぐらいしか手がなさそうに思うんです
すべての停車駅に保安検査場や手荷物預かり所を作ったり、車内に持ち込めない荷物を乗せる専用の貨物車両を設けたりするよりはずっと現実的なはずです
大事なのは犯罪者をその気にさせないことです。
悪事を企んでいる者が乗り込んだ際に「これはムリだ」と感じさせることができれば、車内でこういった凶悪犯罪が起こる可能性はグッと低くなると思うんです
「自衛官が理想」と書きましたが、格闘家の副収入としてや、定年退職した警官の再就職先としてもいいかもしれません
(警察官は犯罪者に対するプロなので一般的なシルバー人材とは根本的に違います)
いずれにしても今回のことで「新幹線の車内で凶行を犯すこと」が可能であると世間に知らしめてしまいました
通り魔の心理など全く理解できませんが、これからは新幹線で「凶行」が起こる可能性があることを念頭に置く必要があると思います
繰り返しますが、大事なのは未然に防ぐために「その気にさせない」ことです
JRの素早い対応を期待します。
亡くなられた方に対してお悔やみ申し上げるとともに、負傷された方の一日も早い回復をお祈りいたします
ではでは