以前、常連のお客さんでダンスのインストラクターをしているアラフォーぐらいの女性と話した時のこと
日々のトレーニングや仕事のことをいろいろ愚痴っていたので
「でもやっぱりレッスンは楽しいんでしょう?」と聞いてみたら
「楽しいだけじゃやってられない!」と声を荒げられました
てっきり「生徒さんに教えるのは楽しい、成長していく姿を見るのが喜び」
みたいな答えが来ると思っていたのでビックリしたんです
「・・えっ?でも好きだからダンスをやっているんじゃないんですか・・?」
「毎日、何百回も腹筋や腕立てをやったりして身体を維持するのがホントに大変!」
「やっぱり大変なんですね、でも、好きだから頑張れるんですよね・・?」
「教室を借りるのもお金がかかるし、賄うだけの生徒数も確保しないといけないし・・」
「そんな甘い気持ちでやっていける仕事じゃありません!」
と何を聞いても怒りが収まらない様子で「へんなこと聞いてすみませんでした」と謝ってもご立腹のまま
結局、最後まで嫌な雰囲気で機嫌が悪いまま帰ってしまいました
そこまで立ち入ったことを聞いたつもりがなかったので驚いたのと同時に
お会計が終わってからでホントによかったなーと思ったのを覚えています
僕としては
「でもレッスンは楽しいんでしょ?」
「当たり前!それがないとやってられない」
といった感じで終わる雑談のつもりだったんですが
何故そんなに怒る必要があるのでしょうか?
ダンスのインストラクターなんてダンスと教えることが好きじゃないと選ばない仕事です
普通に考えればまわりの人間はその人のことをダンス好きだと思ってるはず
それなのに「好きなんでしょ?」と聞かれたぐらいで機嫌を悪くするということは
自分の「好き」に対して後ろめたい気持ちがあるから、そこを刺激されて感情が不安定になってしまうんでしょう
好きで始めた仕事のはずなのになかなかうまくいかない、最近愚痴ばかりこぼしている、楽しくないのでモチベーションも上がらず毎日のトレーニングにも身が入らない
今でも胸を張って「好き」と言えるんだろうか・・
といったところでしょう
その仕事を始める際にイメージしていた「大変でも楽しい毎日」には程遠く
楽しみが薄く充実感がないのでしんどさばかり感じて疲弊している・・
イヤならやめれば?
この一言に尽きると思うんです
ダンスを教えることを楽しく感じていない先生に教えられる生徒もかわいそうです
誰もハッピーになれません
好きなことを仕事にするとそれまでのように「無邪気に好き」な状態でいられないのはわかっています
わかった上でも仕事にして、その中で楽しみを見つけていくのが「好きなことを仕事にする」ってことなんじゃないの?
仕事にしてみたら好きなことだけやってるわけにはいきません
嫌な相手に頭を下げたり、煩雑な作業に追われたり、常にお金のことが頭から離れなかったり・・
そんな中で食べていくために効率を優先して淡々と仕事をこなすようになってしまうのもよくわかります
でもそれで好きじゃなくなるんだったら、そもそも大して好きじゃなかったんですよ、きっと
もしくは、幼稚で覚悟が足りない人間だったということです
それがわかっただけでも仕事にしてみた価値はあります
やってみたら大して面白くなかった
さっさと辞めて別の仕事を始めよう!
でいいでしょ
変わることを恐れて毎日楽しくもない仕事に耐えているだけのくせに
それを指摘されて激高するのはやめてほしいものです
ぜんぶ自己責任ですよ
ではでは