個人でお店を始めると資金力がないので商売が軌道に乗るまでが大変です
都会の商業地なんかは家賃が高すぎてとても無理なので、中心地から少し外れた場所やもっと離れた郊外とか、どうしてもそういう場所になってしまいます
いい場所はすでに誰かが商売をやっていますからねー
そうすると不利な立地で商売を始めることになりますので、告知宣伝活動がものすごく大事になってくるんです
まずはオープンの時ですが、チラシを作って新聞折り込みをしたりポスティングをしたり駅前で配ったり、できることはせいぜいその程度
Twitter や LINE も使えそうですがまだまだ効果的なイメージは無いですね、やらないよりはマシ?ぐらいの感じでしょうか
リアルな店舗はまだまだ折込チラシが効果的なんだと思います
さらにそのチラシも大手スーパーのように毎週うつ資金がないので、オープン時の一発勝負になりその時の客入りがその後の売上に大きく影響してきます
スタートダッシュでうまくお客さんを呼び込めて固定化すればいいんですが、これがなかなか難しいんですよね
もちろんある程度は固定化してくれます
でも「安いから」という理由で来てる人も少なくないので、セールが終わって残るのは「やっていけるかどうかギリギリの客数」
常に沈みそうになりながらギリギリの売上での営業になったりします
そりゃそうですよね、ちょっとチラシを撒いただけで上手く行けば苦労しません
スタンプカードを作ったり次回割引券を発行したりしても、財布の中の「スタンプカードや割引券の束」にまぎれてしまうのがオチ
苦しくなって割引セールをすればある程度は売上が上がりますが、頻発すると平常時に買ってくれなくなるので大変です
100軒のお店がよーいドンで開店したら10年後には10軒しか残っていないそうですね
その10軒のうち5軒は赤字、3軒はトントンで、儲かっているのは2軒程度なんだとか
ホント商売って難しい
そこから抜け出すには、まずは「安売りをしない」という覚悟が必要で、割引セール以外の工夫が必要です
価格競争は大手に絶対勝てません
ならどうするのか?なのですが、新しくオープンしたお店を見ていると頑張る方向を間違っている店主が結構いらっしゃることに気が付きます
「コツコツ頑張ればお客さんはついてくれるはずだ」とか「いい仕事をしていればお客さんは必ずわかってくれる」などですね
昭和の高度成長期ならそれでもよかったのでしょうが今は時代が違いますコツコツ頑張るのは下地のようなものでやってて当たり前、いい仕事もしっかりアピールしないと誰も見つけてくれません もっというと、あるレベルを超えるとクオリティの違いは一般のお客さんにはわからなくなり、極めて玄人向けになるか自己満足に近い状態になってしまいます家電の最上位モデルに搭載されている「使ったことのない機能」と同じです この「クオリティを上げる」というのは筋トレなどと同じで頑張れば頑張るほどある程度までは身についてしまいます ここが危険なポイントです 技術を高めることに没頭していれば技術だけはドンドン向上してしまい、お客さんが来なくて売上が悪くても自身のプライドをある程度まで守ることができるんです「オレはいい仕事をしている、それがわからないのは客のレベルが低いからだ」という理屈に逃げるようになってしまいます この状態になってしまうともうどうしようもありません、あとは倒産を待つばかりです この状態をわかりやすく説明すると「本当は気づいている原因から目を背けてひたすら技術を磨くことでちっぽけなプライドを守って孤高の職人を気取っている」状態です そんなことがやりたくてお店を開いたんじゃないはずです その商売でお客さんを呼んで、自信のあるサービスを提供して、滿足してもらった結果お金を払ってもらい、そのお金で生活をしていく(ことで自尊心を満たす) これがやりたくて始めたんじゃないの? 技術を磨くのはたしかに必要ですが、それはお客さんを呼びこむことと同時進行でやっていくべきことですなぜならお客さんの反応を見ながらじゃないと「どの方向に技術を磨けばいいのか」見当がつかないからです「工夫」は常にフィードバックをもらいながら、トライ&エラーを繰り返して高めていくものなんです だからまずはお客さんを呼びこむことを頑張りましょうホームページもなかったり全く更新していないお店、けっこう多いですもんね
面倒くさいことが嫌ならサラリーマンをやめてはいけないんです
自営業なんか煩雑な作業の連続ですから、生産部門しかやりたくないなら雇われて働けよって話です 店の運営から帳簿や仕入れ管理とか在庫管理など、そういうのをすべて自分でやるのが自営業ですすべて自分でやるからすべての責任が自分にあって、儲かるのも自分の裁量、倒産するのも自分の能力次第なんです 運営は奥さんに押し付けて自分は「技術を磨く」ことに逃げていませんか?売上が全然上がっていないのをお客さんのせいにしていませんか? ぜんぶ自分の責任です、逃げずに戦いましょう ではでは