歩きながら考え事をしていて、ふと昔のことを思い出しました
もう10年以上前の出来事です
その当時は多店舗展開している会社で働いていたのですが、駅前などで一人で運営する小さな「単独店舗」が多く、そこの店長が食事休憩の際には、複数人を配置している大きな「複数店舗」から応援要員を送り出すシステムでした
昼休憩の留守番という意味なんでしょう、その応援担当者を「昼番」と呼んでおり、各昼番はお昼前になると担当する店舗を順番に周って、交代要員として1時間働きます
ただ、全てのお店にランチタイムに行けるわけではありません
一人あたり3店舗ほど担当するのですが、各店舗がある程度離れているため移動時間がかかるし、
それぞれのお店で交代要員として1時間留守番をするわけですから、最初の店舗は午前中、最後は夕方近くになってしまうんです
そのため昼番担当者はいつも「早すぎる」「遅い!」などと文句を言われながら淡々と周回することになります
かといってそのことを複数店舗の店長に相談しても「こっちも忙しい中で人を出してるんだ」「文句があるなら飯抜きで働け!と言っとけ」などと逆に文句を言われる始末です
ぼくもこの昼番を担当している時期があり、その頃はいつも応援先でグチグチ言われていました
昼番の出発時間は店長の指示で自分ではコントロールできませんので、早めに出された時は先に自分のランチを10時半頃に取ったり、遅めのときは全ての店舗を周ってから16時頃に食事をして調節していました
そんな中で人事異動があり、複数店舗の店長が単独店舗に移動になりました
どうなったか?
その元店長も同じようにグチグチと文句を言うようになったんです
それも「わかってはいるけど愚痴ってしまう」という感じではなく、腹の底から不満に思っているような、正真正銘、混じりっけなしの愚痴だったんです
それを真顔で言ってくる元店長を見て怖くなったのを今でも鮮明に覚えています
つい数週間前まで「こっちは応援に行ってやってる」「文句があるなら応援出さんぞ」なんて言っていた人が、
立場が逆になっただけで「こんな早くこられても困る」「この後が長い、閉店まで何時間あると思ってんだ」などと言ってくるんです
それまでは「単独店舗の店長も複数店舗の店長を経験すればいい」と考えていたのですが、そういう問題じゃなかったんですね
立場が逆になると思想まで180°変わってしまう人がいることを学んだ瞬間でした
そりゃ世界から戦争が無くならいはずだ
自分はそうならないように気をつけたいものです
ではでは