2017年10月14(土)、15(日)の2DAYS、ZEPP大阪ベイサイドのチケットが、2日前の現時点で両日とも購入可能です
土曜日の2階席は SOLDOUT ですが日曜の2階席は若干枚数あり、1階スタンディングに関しては両日とも余裕で余ってる模様
これはつまりファン層が「座って見たい」「日曜の晩はイヤ」という人が多いということで、学生~20代前半のファンが離れつつあるってことなんでしょう
まあ高校生は今の時期に中間テストがあったりするので一概には言えないんですが、高校生ファンのすべてがテストに当たってるとは考えにくい
むしろ若年層の高校生ファンが減ったことでテストの影響が顕著に表れているとみるべきです
高校生より上の20代前半のファン層はどうでしょうか?
大学生なら後期が始まったばかりで忙しいんでしょうけど、その「忙しさ」に負けてしまうぐらいのファンってことになります
本当に好きならとりあえずチケットを抑えてから生活を組み立てるはず
働いているんならこの時期に急に忙しくなることもなさそうだし、週末が仕事だとしても好きなんだったらどうにかして都合をつけそうに思います
それ以上の年齢のファン層が「スタンディングで見るのはイヤ」だったり「月曜から仕事だから日曜の晩は家でゆっくりしたい」ってことかな
チケット価格は4500円ですから決して高くありません
ここから見えてくるそれぞれの行動原理がチケット転売問題の本質なんだと思います
前にも書きましたが、チケット転売問題の拡大は価格の安さが最大の原因です
価格を高く設定して「即完売!」を防げばここまで転売市場が拡大することはありません(ネット普及による取引しやすさや取引所の乱立は防ぎようがないので)
「そんな簡単な問題ではない」
「値上げするとあっという間にファンが離れてしまう」
運営側はそう考えているんでしょう
この「ファンの移り変わりの速さ」に対する強烈な恐怖心が安価なチケット価格の原因なんだと思います
KANA-BOONと言えば2012年ぐらいから話題になり始めて2013年に大ブレイク!
あちこちのフェスに出まくって、ものすごい勢いでシーンを駆け上がっていったバンドです
2012年の暮れに大阪のアメ村でCDを配っていた兄ちゃんらが3年後には武道館ですから、その駆け上がるスピードは凄まじいものがあります(そのCDが我が家にあります)
その武道館からまだ2年しか経っていないのにもうこの有様、人気商売ってコワいですね
フェスで露出を多くしすぎたのも原因かもしれません
フェスは見本市なので40分のステージで自分たちを知ってもらい、CD買ってもらってワンマンライブに誘導するのがその役割です
ですがここまでフェスの数が増えて、そのどれもに出まくってあまりに露出が増えてしまうと「またフェスで見るからいいか」となってしまうんでしょう
かといってフェスに出ないと簡単に忘れられるし、駆け出しのバンドなら売れるまでに相当の時間がかかってしまい、ブレイクする前にバンドの体力がなくなってしまうかもしれない・・
音楽をやっているとこういったジレンマが常に付きまとうんでしょう
その結果がこれ、ってことなんだと思います
だからチケット価格を本来よりも安めに設定して、完売させることで価値を高める手法をとってしまうんですね
そして、その根っこにある本質は「日本に音楽文化が根付いていないこと」ではないでしょうか?
音楽文化が根付いていないから音楽そのものを評価する人数が圧倒的に少なく、メディアへの露出度合いで好き嫌いを決めている人たちが多数派を占めている
タイアップなどでブームになると目の色を変えてお金を使いますが、しばらくすると飽きてしまい興味も鈍化、次にまた別のブームが来ればそちらに移ってしまいます
今この瞬間は THE ORAL CIGARETTES が同じ轍を踏まないかと非常に心配しています
バンド側はどうかというと、タイアップなどでメディア露出の機会が増えると人気は一気に高まりますが、それが自分たちのやりたい路線でなかった場合は大きなストレスを感じてしまいます
「このまま我慢して露出し続けるのか?」
「またタイアップのオファーが来てるけどホントにやるの?」
真剣に悩むことになるでしょう
その結果「やっぱやりたいことやろうぜ!」となり露出を減らしてしまうと簡単に忘れられてしまいます
2000人規模のライブをやっていて、露出を増やして1万人規模のライブをやるようなり、路線変更して露出を減らし元の2000人規模に戻ったとしても、自分たちも周りも元通りになるわけではありません
周りのスタッフも含めて皆が納得してその規模に落ち着けばいいのですが、一度栄光を味わうと変わってしまう人もいるんです
「やっぱテレビに出てキャーキャー言われたい」
「忙しかったけど金の心配することなかったし」
「有名人にドンドン会えるのって嬉しいよな」
なんて、口には出さなくても腹で思っている人間は必ずいます
そこをメンバー全員、スタッフも含めて乗り越えられるかどうかが、その後のバンド活動を決めていくんだと思います
あれ?音楽文化の話のはずがバンドのあり方みたいになってますね
すみません
今日はこのへんで
ではでは