先日、古い友人と20年ぶりぐらいの再会がありました
ハタチすぎの頃に会社の勉強合宿で一緒になって
1ヶ月ぐらいの間ともに勉強して酒を飲んでワイワイやっていた友人です
その頃の彼の印象は「バカっぽいけどノリのいいやつ」といった感じで
カンヅメ合宿のストレスを随分と和らげてもらったな~と懐かしく思いました
なのですが
久しぶりに会った彼はその当時のままだったんです
仕事の関係で偶然顔を合わせて10分ほど話したのですが
話す内容が20年前と全くと言っていいほど変わっていない
かつてワイワイしていた頃の「中身の無いノリだけの会話」に
自虐的なスパイスが加わっていたぐらいです
むしろ変わっていたのは見た目、顔色の悪さと滲みだす疲労感・・
「ザ・中年」といった感じです
3~40代にもなると数分も話せばその人がどういう人か
大まかにですが察しが付きますしかつて知った人間ならなおさらのことです
物事を深く考えていないんだろうな~とか、
これといった楽しみもないんだろうな~なんてことも透けて見えてしまいました
話した内容は
・仕事は安月給で今すぐにでも辞めたい(と言ってるだけ、きっと)
・休みは家でゴロゴロするかパチンコ、もしくは家族サービス
・パチンコ代がもったいない(と奥さんに言われた)ので代わりにスポーツジムに入会したけど一度も行っていない
という感じでした
ね、枯れてるでしょ?
何より怖かったのが
昔の合宿のことやその頃の身の回りの話をなんとも楽しそうに話していたことです
昔を懐かしんで現実逃避してるみたいでなんか怖くなりました
昔を振り返って分析してそこから得られる「気づき」をこれからの生き方につなげるのは大事なことだと思います
でも、そうではなくただ振り返って懐かしむのはさすがにちょっと早すぎませんかね
そんなのジジイになってからでもできるでしょ
会った瞬間はその偶然性にも興奮しましたし、かつては仲良くしてたわけですから
久々に飲みに行っていろいろ話をしようかと思ったのですが
ほんの数分話しただけでもうお腹がいっぱいになっちゃいました
飲みに行ってもどんな展開になるか見え過ぎるぐらい見えちゃって・・
それからもたまに顔を合わせますが僕の方からは当り障りのない話しかしていません
そういえば何日か前にも「初めて付き合った彼女の話」を嬉しそうにしていました
それに対する返事って
「あ、そうなん?へー、ほんまー、あー、そーなんやー・・あ、ごめん、ちょっと急ぎの仕事あんねん・・うん、うん、じゃ、また・・仕事頑張りやー」
ぐらいしかないですよね
その体験からなにか学ぶことがあってそれが今の生き方につながっている
的な話だったら興味深く聞くんですけど
「あんなことがあってさー、こんなことがあってさー、あはははは・・」なんて話聞くに耐えません
なんの面白みもない動画を無理やり見せられているような気分になります
それだったら現在進行形である「奥さんの愚痴」のほうがまだいくらかマシです
(これも長いとウンザリですが)
今の生活がつまらないからって楽しそうに昔話をしている人は
ホントに哀しいんだなって改めて思いました
(そうではなかったとしてもそう見られてしまいます)
いや、そういう人同士がそういう話で盛り上がるのは別に構わないんですよ
単純に盛り上がりますからね、共有している昔の話って
けっして昔話を否定しているわけではないんです
僕も昔話をすることがありますし過去を振り返るのは結構好きな方です
でも昔話が延々続くと次第にすぅっと冷めちゃうんですよね
それだったら面白かった映画の話とか、感動した小説の話とか、最近始めた新しいこととか、今ハマっている音楽とか
そういった話を聞きたい
会話ってどうしたって過去の話になりがちです
今日あったサイテーな出来事とか、最近ムカついたこととか、
そういうのを吐き出すのはすごく大事だと思うんです
でもある程度吐き出したら今度は「今とこれから」の話をしたいもんです
今こんなことがあってそれについてどう思っているか?とか
今度こういう予定があってこうするつもりとか
近々こういうことをやってみようと思っているとかね
小さなことでもいいから現在進行形の話をしたいし聞きたいって思っています
そのほうがワクワクして楽しいはず
過去を懐かしむのはもっとずぅっと先でもいいと思うんですよねー
ではでは