先日、夏フェスに行ってきたのですが、ちょっと思うところがありましたのでそれを書きます
突然ですが、いや~いいですね、夏フェス!
今回は大阪の泉大津フェニックスで開かれている RUSH BALL(ラッシュボール)というフェスに参加したのですが、あのお祭り感は何度行っても興奮します
朝から晩まで大声で叫んだり、気持よく揺れたり、、手を振り上げたり叩いたり、時にはしっとり聞き入ったりと、音楽にどっぷり浸れてサイコーの2日間でした
ただその中で一つだけ「んん?」と思ったことがあったんです
それはあるバンドのステージなんですが
「PA前でくるくる回って楽しいか?ただ楽しいってだけのやつはオレはいらない、メシでも食ってきてくれ。ちゃんと何か持って帰ってくれよ、楽しいだけならロックじゃなくてもいいだろ。わかってんのか?全然伝わってこないんだよ」
というMC(曲間でのトーク)をしていたんです
これ「んん?」って思いませんか?
楽しいだけで聞いちゃダメなように聞こえます
僕なりに解釈してみたんですが 「わあわあ騒ぐだけじゃなくって曲に込めたメッセージを感じて欲しい」ってことが言いたかったのかな
もしくは単純にサークルに嫌悪感を持ったのかもしれません
確かに目の前でサークルを作ってステージも見ずに自分たちだけで騒いでるのを見ると思うところもあるんでしょう
あいつら音楽をダシに使って騒ぎたいだけですから
~サークルについては以前書いたこちらを参照~
僕もこのサークルが大嫌いですので気持はよくわかります
でも上記のような言い方だと楽しみ方を限定しているようにも聞こえます
でも音楽の楽しみ方は自由なはずです
それに「メッセージを受け取ってくれ」と言ってる割にはこのバンドの曲は英語詞ばかりで、聞いてるだけじゃ何を言ってるのかさっぱりわかりません
「だったら日本語で歌えよ」ということになります
MCや音楽で伝えようとしてることがものすごくわかりづらいんです
すぐ後にDragon Ash のボーカル KJさんもステージで同じようなことを言っていたのですが、こちらは言い方がすごく上手で「同じことを言っててもこんなに伝わり方が違うんだな」と強く感じました
たしか「欲張り過ぎかもしれないけど、ただ楽しむだけじゃなくってなにか感じて欲しい、なにか受け取って持って帰って欲しい。オレたちはそう思って音楽をやってる」というようなことをおっしゃっていました
同じことを言っててもこっちのほうがグッとくるでしょ?
前者のバンドの言い方だと「なんかロックって面倒くさいよね」ってことになりかねませんし「楽しいだけで聴いたらアカンのかい!」ってなりそう
後者だと「歌詞をしっかり聴こうか」とか「あとで歌詞を検索して読んでみよう」って気になるかもしれません
これってものすごい差だと思うんです
いいことを言ってても伝わらないと意味が無い
数万人の前で話してるのに自己満足で終わっちゃうともったいないと思うんですよね
「若者のロック離れ」というのがもし起きているんだとしたら、それはリスナーが望む価値を発信する側が提供できていないからです
価値を感じないから聴かなくなっちゃうんです
「どうすればもっと伝わるのか」ってのを真剣に考えてほしいなー、と思う夏の出来事でした
ではでは