仕事がら新規のお客さんから問合わせのメールを頂くことが多いのですが
最近は両極端なメールが多いですね
あ、もちろん大半の方はフツーなんですけど、んん?って思うのも結構多いんです
どういうことかっていうと
まず片方の端っこで多いのが
「突然のメールで失礼致しますが・・・」とか
「いきなりメールでのお問い合わせをお許し下さい・・」みたいなのですね
いやいや
メールでの問い合わせを募ってるんですからそれ以外のほうが逆に困りますし
メールってそもそも突然するものでしょ?
まさか事前に電話でメールを送ることを伝えてから送信するのが礼儀だとか思ってるんでしょうか?
「そんなヤツいるかよ!」って思った方
実はタマにいるんですよ、そういうタイプの人って
「先ほどメールを送りましたのでご覧いただければと思いまして・・」
なんてわざわざ電話してくるんですよ
若い世代だとちょっと信じられないでしょ?
でも実際にいるんだからしょうがありません
たぶん声の感じからすると40代後半~50代ぐらいの方だと思います
どういうことかというと
メールがビジネスに使われ始めた初期の頃は
「まずは電話でご連絡するのが礼儀、メールを送るのはそれから」とか
「メールを送ったあとはキチンと送信できているか確認の電話をするのが当たり前」という時代があったんです
正確には「あったらしい」んです
僕はその頃は学生でしたからね、リアルタイムでは経験していないんですよ
その頃のクセをこの2015年の現在に、
それから20年余経っているのにまだ「常識」だと信じているってことなんですよね
アタマが古過ぎませんか?
windows95の時代じゃないんですよーーー
でも、まずメールのはじめに「突然のメールで・・・」と書く人って未だにそういう感覚なんでしょうね
問い合わせをメールで受け付けているということはフツーに考えると毎日何件ものメールを処理しており(もちろん仕事はそれだけではないので)やることがなくてヒマなんてことはまずありません
そこに電話での問い合わせが来ると迷惑だと思いませんか?
だって電話が鳴ったら取らないといけませんから仕事が中断されてしまうでしょ?
メールならある程度溜めておいて別の仕事が一段落したタイミングで何件もまとめて処理することが出来ます
そのほうが効率がいいですよね
でも、電話はそんなことは出来ません
鳴ったら取るしかないんです
「お問い合わせの電話番号」と改めて記載しているなら電話でもいいのですが
HPの下の方に電話番号が載っているのはかけてきて欲しいからではありません
まずは電話をかけてしまう人は「相手の時間を奪っている」という感覚を持ちましょう
そして、メールで伝えられないことは電話でも伝えられません(これ大事)
いざ話し始めても「えー・・・」とか「あのー・・・」というのが多すぎて説明が全く整理されてないんです
ハッキリ言って時間をムダに奪われていると感じてしまいます
いいですか?
ビジネスの連絡手段が「まず電話」だった時代は、もうとっくに終わっているんです
電話を使うのは急ぎの用件か、
「なにかを選択する際の「決断の決め手」を相手に質問した上でどちらか選択し、さらにその決定に付随する疑問点を質問して、そこでさらに何かを選択する」
ような込み入った用件に限るべきです
同じように「まずはお会いしてから・・」というのも時代にそぐわないと思いませんか?
ま、これは問い合わせというより営業活動の方ですが
会うべきかどうかはメールで用件を読めばだいたいは判断がつきますよ
そんなことをしていると誰も直接あってくれない、なんていう人はそもそも用件がつまらないんです
会って面と向かうことで断りにくくする作戦としか思えません
熱意ならメールでも伝わりますよ
同じようなメールで多いのが「夜分遅くに失礼致しますが・・」という書き出しですね
これ、もはや何を言っているのかよくわかりません
何時にメール送ろうが担当者がそれを見るのは業務が始まってからです
そんなことも想像できないんでしょうか
朝の10時頃に読む「夜分遅く・・」の間抜けさがまったく想像できてないんですよね
そんなに罪悪感があるのならメールだけ作成して朝起きてから送れよって話です
手紙じゃないんですからそんなに固くなくてもいいんじゃないですか?
「はじめまして、○○と申しますが・・」とか
「××についてお伺いしたいのですが・・」ぐらいの書き出しでいいと思いますよ
挨拶の定型文でやたら長いメールって読む気をなくしてしまいがちです
さて、両極端の反対側の端っこですが
こっちは「メールがLINE化している」んですね
メールなのにびっくりするぐらい短文で、さらに一度に4通も5通も送ってきたりします
思いついたら文章書いてそのまま送信しているんですね
「○○は××なんでしょうか?」
「それと納期はどれぐらいでしょうか?」
「金額はいくらぐらいですか?」
「こちらは△△県在住です」
みたいな感じで連続してメールが来ています
受信フォルダに同じアドレスが大量に並んでいるので「ああ、LINE化したメールだな」と開く前からわかります
完全にLINEの影響でメールとの区別がついていないんですよね、これ
この手の人は話したことがないのでハッキリとはわからないのですが
ビジネス的な文章を書いたことがないのがすぐにわかる拙さですので
たぶん10代後半~20代前半ぐらいだと思っています
ま、問い合わせなので別に問題はないのですが、このまま社会に出たら苦労するだろうな~と勝手に心配になったり
新人研修をする社員の方も大変だろうな~とこれまた勝手に同情したりしています
とはいってもこういう「ビジネスのお作法」的なことは時代とともに変化しますから
10年ぐらいしたら取引先ともメールではなくLINEのようなチャットで仕事を進めていくとか、そういうことになっているかもしれませんね
その頃にはもっと新しいコミュニケーションツールが出ているかもしれませんし(というか多分出ている)
先のことはわかりませんからね
ただ、現時点ではLINE化した短文メールはかなりアタマが悪く見えますので得策だとは思えません
それに、思いついてパッと送信してしまうとそのうち大きな失敗をするのが目に見えていますので
社会にでるまでにはメールの書き方を別で習得してくのがいいと思います
とはいっても
こういう「新しい柔らかさ」が浸透することで「古くて堅苦しい慣習」が簡略化されることはよくあることなので
それはすごくいいことだと思っています
「全然大丈夫です」っていう言い方も出始めは大バッシングされていたなんて
もう忘れちゃってますもんね
こうやって「何の意味があるのかよくわからない慣習」が順番になくなっていくといいですよね
そんなことを最近思っています~~