音楽とか、考え事とか

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日々考えたことを書いています。

「罪と罰を読まない」の感想、この本は「読むこと」の本質を教えてくれる

誰もがタイトルを知ってる「名作」なのに、実は読んだことのない本って沢山ありますよね〜

 

ドストエフスキー著「罪と罰」もその一つですが、そんな「未読名作」についてワイワイやってるのが今回読了した「罪と罰を読まない」です

 

三浦しをんさんをはじめ小説に深く関わってる4人がある宴席で「読んだことある?」「実は・・ない」「持ってはいるんだけど・・」とそれぞれが告白した結果、なら「読まずに読んでみるか!」と座談会を開催したのが本書になります

 

「読まずに読む」はつまり「断片的にしか読まずに内容を推理する」という試みで、ごく限られた情報からアレコレ推理する様がものすごくオモシロイのですが、専門家ならでは視点で「さすが!」と唸らされるシーンもあり「悪ノリ感」と「経験に基づいた推察」が相まって大盛り上がりしているのが手にとるようにわかります

 

特に三浦しをんさんの「勝手な決めつけ」で推理を展開するのがメチャメチャ面白くて、これを読んだらあなたもきっと、しをんさんのことが好きになっちゃいますよー

 

でもそんな居酒屋トークのようにハチャメチャながらも、その本質は「読むこと」に対する「再認識の提示」であり「楽しみ方の再発見」なんです

 

「本を読む」の「読む」はいったいどこからが始まりなのか?

そんな「今まで意識したことのない」ことを深く考えさせてくれます

 

「読む」という言葉には

 

・文章を読んで内容を理解する

・先のことを予測する

 

という2つの意味があります

 

僕たちは普段から「本のタイトル」や「帯の紹介文」を見て、瞬間的にその内容を「読んで」います

その上で気になったものを手にとり数ページ「読んで」みて、そこから得られた情報からその先が面白いかどうかを「読んで」いるんですね

 

そうやって期待値が高まった本を手に入れ、じっくり「読み」進めながらも同時にその先を「読み」ながらページをめくっていきます

 

そして楽しく「読了」した後に、今度は書かれていない部分を「深読み」するのが本の楽しみ方だと思うんです

 

これまでは行間などを「深読み」することが「読書上級者」としての楽しみ方だと思っていたのですが、さらにその上があることを今回教えてもらいました

読まずに読んで、期待値を高めるだけ高めて、「もうガマン出来ない!」となった時点で読み始めることで、もう一段上の楽しみ方ができることに気付かされたんです

 

これからは本を買ってから持って帰る道中や、ポチッてから届くまでの間に、存分に「読んで」みようと思います

 

「じっくり時間をかけて熟成させるように本を楽しんでみたい」 そんな気持ちにさせられましたが、いま正にこの本を熟成させているところです

 

 

 どんな内容なんでしょうね~

 

人と人の出会いにまつわることでしょうか?初対面時の心得なんかが書かれているのかな?

「罪罰」のしをんさんのキャラからすると、第一印象から膨らんだ妄想が暴走していそうで、考えるだけでワクワクしてきますねー

 

 

ちなみにこの座談会ですが、読書好きで集まって自分たちでもやってみたくなりますね

それもSNSではなくリアルで集まるほうがより楽しめそうです

 

読んでいない名作って沢山ありますよね

 

時計じかけのオレンジライ麦畑でつかまえてノルウェイの森吾輩は猫である・・・

 

ちょっと考えただけでズラズラと出てきます

 

個室の居酒屋などに集まって、ゆっくり呑みながらワイワイやると大盛り上がりしそうです

 

ではでは